こういう寒さが続くと、こたつの中でじっとしていたくなります。
が、我が家にはこたつがありません。
なぜなら、正にじっとしてしまうから(‐ ‐;)
子供たちが部屋の中にこもらず、寒くても外へ遊びにいくように、こたつは置かずにこれまで暮らしてきたというわけです。
もう子供らも大きくなったので、別においてもいいんだけど何となく惰性でそのままです(^―^)
子供のころ僕が育った家には、「豆炭(まめたん)」のこたつがありました。
今はこたつと言えばほぼ電気こたつですが、当時はまだそんなものはなく、どの家庭でも豆炭などの炭を熱源にしたこたつだったものです。
居間の畳の真ん中に50センチ四方くらいの囲炉裏のような切り込みがあり、そこで豆炭を燃やして、その上にこたつを置いて布団をかけて。
豆炭がむき出しで燃えると危ないし、暑くてやけどをしてしまうので、周りから灰をかけて温度を調節し、豆炭の中に間違えて足を突っこまないように上には網が乗っていました。
豆炭がガンガン燃えている時はハンパなく暑くて、でも灰をかけすぎると寒くなってしまうのでその調整が難しかった。僕ら子供は火の扱いは危ないからと触らせてもらえず、温度の調整は大体ばあちゃんの仕事でした。
ばあちゃんは灰をかく金属のシャベルみたいな道具で、周りから灰を豆炭にかけたり、逆に赤い豆炭を露出させたりして、僕ら子供の「暑い」とか「寒い」とかに応えてくれていました。
ばあちゃんが豆炭にかぶった灰をどけて、オレンジ色の豆炭が暗いこたつ布団の中でちかちかと燃えているのを見るのが大好きで、今思うとよくCO中毒にならなかったと思うほど布団に潜って見ていたものです。
ばあちゃんは夜9時には寝てしまうのですが、その前に豆炭に灰をかぶせてしまいます。つまり夜9時以降は暖をとる術がなくなってしまうということで、必然的に僕ら子供も寝るしかなかった。今思うと昔ならではの、ほのぼのとした暮らしだったんだなあと思います。
ちなみにAmazonで調べると、今でも豆炭のこたつって探せば手に入るようですね。(結構お高いけど(‐ ‐;))
でも見てみると僕らのころの豆炭こたつとはスタイルが違い、豆炭は上、つまり電気ごたつで言うところの「電気」の部分に豆炭を耐火ケースみたいなのに入れて置く場所があり、暖気が上から降りてくるようになっているんですね。
何だか全然違う種類のモノに変わってしまった気がして「こんなのは豆炭こたつじゃない!」と全否定したくなってしまいました。でも電気と比べるとやはり燃料費はめちゃめちゃ安いようなので、そういう意味ではいいかもしれないですね。
興味のある方はぜひ(^―^)
そういえば童謡の「雪やこんこ」では「猫はこたつで丸くなる」というフレーズがありますが、豆炭こたつは暑すぎて、ネコは入ってきませんでしたね。
大体布団の上でごろごろ言って転がっていました(^―^)
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